収益 earning 2004 1 11
どこへ行くのか、銀行。
銀行は、どういう未来像を描いているのか、
それが見えてきません。
今まで、旧大蔵省によって、保護された業界でしたので、
それを要求するのは無理という話がありますが、
しかし、未来像を描く時期に来ています。
最近、免許や許可によって守られている業界が、
時代に遅れていることが、明確になってきました。
この際、免許制度や許可制度など、なくして、
認可制度か届出制にすべきだと思っていますが、
その話は、後にしましょう。
話を戻して、
銀行は、投資銀行として、生き残るのか。
しかし、その様子は見えてきません。
次に、融資で、生き残るのか。
しかし、時代の流れは、間接金融から、
直接金融の時代になっていくと思います。
優秀な企業は、直接、株式市場から資金を調達するようになります。
そうすると、そうでない企業に融資することになりますが、
それには、優秀な選別眼が必要です。
その他に、個人向け金融(personal financing)で、生き残るのか。
しかし、この市場は、少子高齢化と人口減で、縮小していく運命です。
さて、銀行のことを思う時に、ある友人のことを思います。
その友人は、一流高校で、トップクラスの成績でした。
大学も、一流大学でした。
その大学でも、トップクラスの成績でした。
大学を卒業して、入社した会社は、一流企業でした。
会社では、エリートとして、短期間に、あらゆる部門を渡り歩きました。
今は、彼は、どうなったか。
リストラに近い境遇になってしまった。
会社としては、専門性もなく、創造性もなく、独創性もない人材に、
高い給料を払う余裕がなくなったのです。
そもそも、彼は、頭がいいのか、高校時代から疑問を持っていました。
すでに、完成してしまった学問を、
一生懸命、記憶して、いい成績を取る。
こういうことを、彼は、高校でも、大学でも、会社でも、やっていました。
一般的に言って、こういう人を、頭がいいとは言わない。
もちろん、基礎教育は、重要です。
しかし、それで終わってしまってはいけません。
それで、満足してはいけないのです。